nameサーバーには普通BINDを使いますが、プライベートのnameサーバーの場合
には却って不便なことがあります。上流nameサーバーに影響を与えないために
notifyをnoにする必要があります。それでいて自分で解決できない名前は上流
nameサーバーに聞きに行きたいのでforwarderに上流サーバーを指定します。
ところが、この設定だとプライベートの名前解決がうまくありません。まず上
流サーバーに聞きに行って、分からないとの回答をもらってから自分で処理す
るので遅いです。
このような場合はdnsmasqを使うと便利です。こいつはまず自分で名前解決し
て分からない場合に上流に聞きに行くからです。これ以外にもいくつも利点が
あります。
(1)設定ファイルが/var/named/...でなくて/etc/hostsである。->とても書きやすい
です。AレコードのみでMXレコードを指定しない場合はこれで機能は十分です。
(2)上流サイト指定は/etc/named.confでなく/etc/resolv.confである。->これが
便利な点はnameサーバー自体で動かすプログラムが名前解決する場合と、
他マシンのプログラムがnameサーバーで名前解決する場合の動作が同じになる
点です。これまでは他マシンの名前解決は/etc/named.confと/var/named/...
で決まり、nameサーバーの名前解決は/etc/resolv.confで決まっていたので、
動作を同じにするために気を使う必要がありました。
(3)dhcpdとの連動ができる。->dhcpdが作成する/etc/dhcpd.leasesを参照してこ
いつに登録されている名前も解決できます。