比例道
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diary/20060911

現代数学の流れ1と2

岩波書店発行の現代数学への入門シリーズに「現代数学の流れ1」「現代数学の流れ2」という巻がある.図書館から借りて読んだがたいそう楽しめた.まるでスピルバーグの良く出来た映画を観ているように感じて一気に読めた.このシリーズの他の巻も読んだがこれらは難しく,1巻を読破するのにずいぶんと時間がかかる.他にも現代数学の展開シリーズもあるがこちらはさらに内容が難しい.
流れ1と流れ2だけが読み物風に書かれていて数学に詳しくなくても楽しく読めると思う.ただし,その分野にある程度慣れ親しんでいる章は楽しさが倍増する.その意味では他の難しい数学の本に取り組んで苦しんでから読む方が楽しみが増えるかもしれない.
これらの本には立派な仕事をした数学者の話が沢山でてくるが,みなさん若い頃にその仕事を完成させている.数学は年齢が若くないと難しい学問らしい.私は数学者になりたい訳では毛頭ないが,今直面している課題を解決するツールとして数学を自在に使えればどんなに便利だろうと思っている.そのためには数学をよく学びたいのだが,昔ほど頭にすんなり入らなくなっていることは否めない.もっと若いときに学びたかった.私が10代20代の頃に数学はきっと役に立つよとアドバイスしてくれる人がいてくれたらと残念でならない.数学の授業では,仏頂面で生徒が分っても分らなくてもマイペースで講義する先生ばかりだった.あの先生達は今でも同じ教え方をしているのだろうか.