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diary/20061026

Windows Vista Office2007 価格発表

VistaとOffice2007日本語版の価格が発表された.Home系が3万円,Ultimateが5万円と相変わらず高価だ.PC本体価格が10万円程度であることを考えると,これら通常版を買う人がいるのだろうかと疑問になる.OEM版と称するPC部品にバンドルされる型式の価格はXPにならって1〜2万円だろうし,メーカーPCのプレインストール版はさらに安く数千円だろうから,普通の人はこれら安い方を選ぶだろう.通常版は企業や役所(Business版はUltimate版より1万円安く4万円)の予算で買う人か,PC雑誌のライターくらいしか買う人はいないのではないかな.
私はVistaは買う予定はない.もし使うとなれば将来Vista搭載の廃棄処分PCをもらい受けたときが最初になるだろう.なぜならWindows OSが必要な状況が減ってきたからだ.今ではWindows OSがうれしいと思うのは,TVを留守録画するときと年賀状を印刷するときだけだ.これらはlinuxやMacintoshでは使い勝手が悪いソフトしかない.ただし,TV録画は現在のWindows OS搭載の録画PCが壊れたら家電品のHDDビデオレコーダーに代えようと思っている.HDDレコーダーは低グレードのものなら5万円以下で買える上に,消費電力がPCより小さいのでコスト面ではPCより有利だからだ.そうなってくるとWindows PCの役目は年賀状印刷だけになる.これはWindows98や2000が搭載されている古いPCでも十分こなせる作業なので,これのためだけにPCを新調したりOSを入れ換えたりはしない.おそらく古いPCを年賀状印刷のために,この先数十年維持することになるだろう.幸いWindows PCは10台近く持っているから,やがて故障していくとしても全部が故障するのはずっと先だ.一生分これらで足りる可能性もある.
私のような使い方のユーザーばかりだとビルの王国もあと数年で崩壊必至なのだが,実際はそんなことにはならない.3Dシューティング系のPCゲームはWindows OSでしか動かないものが多く,これらの愛好家は今後もWindows OSを使うことになる.でも3Dゲーマーはどちらかと言うと少数派かもしれない.ビルの王国を支えているのはMS Officeを使っているユーザーだ.殆どの会社ではMS Officeが事実上の標準文書フォーマットになっているからWindows OSを止める訳にはいかない.機能だけで見ればフリーのOpenOfficeでも十分なのだが,レイアウトに微妙に互換性がないので,全員が一度に乗り換えなければ問題が発生する.企業内文書はMSの独占状態と言える.独占であれば競争が起きないから価格はMSが自由に決められる.それがOffice2007にVistaよりもさらに高い値付けがされている理由だ.Ultimate版は9万円だ.とてもじゃないが個人で買える価格ではない.
相互に編集するのでなく閲覧するだけならば,MS Officeを使わずAdobeのpdf型式を使うという解がある.pdf作成はlinuxではフリーのソフトがあるし,Windows OSでもソースネクストが出している格安のソフトがある.もし将来,MS Officeの独占状態が解消されるとしたら,それはpdf型式の普及によるものだろう.Adobeにはがんばってもらいたい.そのAdobeにしても自社製品が売れて利益が出なければpdf関連の開発コストはまかなえない.Adobeのソフトも高価で個人がおいそれと買えるものではない.MS Officeの独占解消までの道はまだまだ遠い.