比例道
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diary/20070427

大腸のポリープ切除

今年の始めに親族が2人癌になって、うち1人はみんなの祈りも届かず帰らぬ人となった。助かった方は実は私の母親で、大腸癌だった。発見が遅れてかなり進行していたのだが、手術で切除できて今のところ転移の形跡はない。大腸癌の場合は転移が致命傷になる場合が多いので完全に安心はできないが、とりあえずほっとしている。家族がこういうことになったので、自分も心配になって大腸の検診を受けてみた。内視鏡で大腸内部を見る検診だ。
若いときに十二指腸潰瘍を2回わずらって胃カメラなら10回以上飲んでいるので、あまり不安がなかったが失敗をひとつしてしまった。私は麻酔が効き難い体質だということを医師に伝え忘れてしまったのだ。検診のときに麻酔ではないが、眠くなる薬が入った点滴を受けるのだが、これが全く効かず検診の間中はっきりと覚醒していた。おかげで大腸に大きいポリープがあったことを伝える話声も大腸の曲がり角をファイバースコープが通過するときも少々痛かったのも全て分かった。検診の後はベッドで横になって休むのだが、同時に検診を受けた私以外の3名はいびきをかいてグーグー寝ていたのに私は全く眠くなく、早く看護士さんが迎えにきてくれないかなあと退屈だった。
切り取ったポリープは検査機関に回してもらって結果が届いたのが10日後だった。悪性ではなかったのでほっとした。しかし、一年したらもう一度同じ検診を受けてくださいとのことだった。そのときは麻酔が効かないことを忘れずに告げて、麻酔成分を多くしてもらうか別の麻酔方法をとってもらうことにしよう。
自分が麻酔が効かないのを自覚したのは二十歳過ぎのときに首にできた腫瘍を切除してもらった手術のときだ。メスで切るときもハサミみたいなもので腫瘍を切り取るのもとてもよく分かってしまった。余りに痛かったので、手術中に医者に「あまりゴリゴリすると痛いです。」と言ったら医者が驚いて追加で麻酔をしてくれたが、それでも余り効かず縫うときまで全ての手術行程が判別できてしまった。そこで自分は麻酔が効かないと正式に分かった訳だが、思い起こせば子供の頃に虫歯を抜いてもらうときも、大けがをして傷を縫ってもらうときもひどく痛かった。そういうものだと思って我慢していたけれど、実は麻酔が効いていなかっただけだったのだ。おかげで痛みを我慢するのに強くなってしまい、十二指腸潰瘍で腸に穴が空いたときも半年ほど我慢して放っておいてから医者にかかったものだから、医者から「よくこれほど穴が大きくなるまで痛みを我慢したねえ」と感心されてしまった。人間慣れればというか訓練すれば痛みは我慢できるようになるものだと実感した。スパイ映画で優秀なエージェントには拷問は効かないとか言う場面があるが、あれはありうる話だ。