CTLでシステムトレード(旧為替の一歩)
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diary/20100505

トレード手法を教えるということ

テクニカル分析の迷信を読んでからトレード手法に対する考え方が大きく変わった.その中で「トレードを教える」ということについての捉え方も変わった.インチキ教祖か神かを見分けることが簡単にできるようになった.
最も有名なトレードを教えた例はリチャードデニスが教えたタートルズだ.リチャードはタートルズ達にエントリー,ポジショニング,エグジットを厳密に教えた.教えれらたルールに従うとだれもが同じ結果を出せるようになっていた.このタートルズ手法はテクニカル分析の迷信風に言うと客観的に評価できる手法だ.私もCTLでタートルズ手法をプログラミングして評価することができた.評価の結果はもちろんプラスである.客観的に評価でき,しかもその評価がプラスである手法を教えるのはまさしく「正しく」トレード手法を教えていると言える.
この観点から現在のトレード手法の教え方を私の知っている範囲で分類してみた.

客観的に評価できる手法を教えている例

  • 評価がプラスなら「正しく」教えていることになるが,評価が不明またはマイナスなら教わることによるメリットも不明かマイナス
    • マーフィのスーパーボリンジャー
    • スーパーボリンジャーとほぼ同じだが,西山氏の1σ超え+ADX手法
    • トラップリピートイフダン手法(ただし仕掛けのパラメータで評価は変わる)

客観的に評価できない手法を教えている例

  • 評価を計算できないので,教わることによるメリットは不明
    • てきとう氏の3本RCI手法
    • だいぱぱ手法
    • 為替鬼手法(これはインチキ)
    • イサム手法(これもインチキ)


問題は後者の客観的に評価できない手法を教えている場合に起こる.手法の良さを客観的に評価できないので,手法が機能するともしないとも言えず,手法を肯定することも否定することもできない.この否定できない性質を利用した詐欺コーチングが横行している.
初心者は手法を客観的に評価する技術を持っていない場合が多いから,詐欺コーチングに騙される.

AKシステム検証中

 OBRの幅(tick)を調整

通貨ペア GBP/USD
検証期間 2008/8〜2010/4
10分足,スプレッド2,スリッページ1
tick=0 tick=14 tick=28
20088 +227 +305 +528
20089/10 +1735+1994+1390
200811/12+102 -320 -284
20091/2 -729 -368 +74
2009 3/4 +414 -35 -169
2009 5/6 -476 -180 +28
2009 7/8 -296 +108 +33
2009 9/10-229 -168 +16
200911/12+348 +577 +103
2010 1/2 +195 +69 +120
2010 3/4 +905 +811 +747
合計 +2196 +2793+2586
トータル損益は少々落ちるが,最大DDはtickが大きい方が望ましい

 同じルールをEUR/USDに適用

通貨ペア EUR/USD
検証期間 2008/8〜2010/4
10分足,スプレッド1,スリッページ1
tick=14
20088 +308
20089/10 -347
200811/12-9
20091/2 +181
2009 3/4 +716
2009 5/6 -47
2009 7/8 -150
2009 9/10-1158
200911/12+276
2010 1/2 +226
2010 3/4 +280
合計 +276
この程度では機能するとは言えない.EUR/USDでトレードするつもりはないが,EUR/USDでも機能するアルゴリズムの方がGBP/USDを取引するにしても安心できるのだが.

 同じルールをGBP/JPYに適用

通貨ペア GBP/JPY
検証期間 2008/8〜2010/4
10分足,スプレッド4,スリッページ1
tick=28
20088 +346
20089/10 +1242
200811/12-775
20091/2 -797
2009 3/4 +924
2009 5/6-1001
2009 7/8 +431
2009 9/10+434
200911/12-577
2010 1/2 -851
2010 3/4 +402
合計 -222
これでは機能するとは言えない.GBP/JPYもトレードするつもりだったので,この結果は非常に問題.これではGBP/USDも安心してトレードできない.

FXを始めてから

2年と90日経過