自宅サーバーは不経済
486ノートPCで自宅blogサーバー運用で自宅サーバーの薦めらしいものを書いてみたが、長いこと運用してみて自宅サーバーはかなり不経済なことが分かってきた。電気代と運用稼働の2つの問題がある。
電気代
ノートPCの電気料金で計算したように、PCの消費電力1Wにつき1年で
1W×24h×365d=8760Wh
消費する。東京電力の電気代が第2段階料金で22円/KWhだから1W当たりの1年間の電気代は
8760/1000×22=193円
となる。すると各種PCと玄箱の1年間の電気代は以下のようになる。
PC種類 | 消費電力 | 1年間電気代 |
---|---|---|
デスクトップ | 80W | 15440円 |
Pentiumノート | 30W | 5790円 |
486ノート | 20W | 3860円 |
玄箱 | 20W | 3860円 |
運用稼働
運用稼働も無視できない。枯れているapache1.x系でさえ、ついこの間セキュリティホールが見つかってバージョンアップされた。PHPも毎年数回バージョンアップされている。セキュリティホールが見つかるたびにパッチ当てを続けなくてはならない。サーバーを借りていれば、この面倒を全部他人に任せられる。
自宅サーバーに果たしてメリットがあるのか。
大多数の人は有料サーバーを借りた方がメリットがあると思う。以下に挙げるような特別な人に限り、自宅サーバーを選ぶメリットがある(かもしれない)。
- webサーバーではなく、メールサーバーの運用が主目的で、webサーバー運用は言わばおまけの人。個人事業者の事業所とか。
- 有料サーバーでも許可されないくらい大量のファイルをため込む場合。
- 有料サーバーでも許可されないくらい重いcgiを動かす場合。
- コンテンツを失いたくないが、手動でいちいちバックアップするのは面倒な人。自宅サーバーならばcrontabとシェルプログラムで自動バックアップできる。バックアップマシンとの接続もssh/ftp/nfsなど好みの手段が選べる。有料サーバーでも条件を吟味すれば、自動バックアップができるものもあるにはある。ただし、バックアップマシンは大抵自宅サーバーだろうから、自宅サーバーを立ててしまっては有料サーバーで自宅サーバーの電気代を節約という意味は薄れる。
- webサーバーの運用自体を楽しむ人。PCいじりが好きな人。趣味にお金と稼働を費やすことは自由だ。