騒音によるストレスに注意

二月ほど前から疲れやすくなり、仕事の能率が落ちてしまった。肩が凝るし目が疲れるので眼精疲労からくるものだと思っていた。しかし、目を休めても睡眠時間を増やしても改善しないばかりか、症状はどんどんひどくなってゆく。会社に来ても思うように仕事は進まず、とうとううつ状態※になってしまった。会社を休みたいと思うこともしばしばだ。日常生活や会社では音に敏感になってしまい、小さな物音でも気が散ってしまい、集中できないようになってしまった。だが、結果的にこの音が回復のチャンスをくれた。

※うつ状態になるのとうつ病になることは違うことに注意。健常者でもうつ状態になるのは自然に起こりうる。ただし、うつ状態が慢性化するとうつ病になる恐れがある

物音が気になるので、3M社耳栓を使い始めた。これは工場で使う業務用だ。以前某工場で作業していたときに使っていたものが1組余っていたのだ。その工場ではどんなに大声を張り上げても隣の人と話すことができないほどの騒音が発生していた。そのために耳栓なしでは働けなかったのだ。
少しでも楽になれればと、今の職場でこの耳栓をつけたら、途端に気持ちが楽になった。自分でも変わりように驚いた。そう、職場の騒音がストレスの原因だったのだ。今の仕事部屋（実験室）には実験に使っていたと思われるサーバーが置いてある。実験はとうの昔に終わり担当者も転勤で居なくなったのだが、数百万円もするもので捨てるのがもったいないと、若い人が個人用として使っているのだ。こいつは古いものなので、相当な騒音を発生させている。1Uサーバーが複数台ラックに収まっておりファンは4cmのものがいくつも付いている。これらが甲高い音を発生させているのだ。甲高いと言っても以前の工場の騒音に比べると可愛いもので、話は普通の声でできる。気にする必要のないものだと思っていた。ところが知らず知らずのうちにストレスとなって体を蝕んでいたのだ。私はその方面の専門家では無いが、おそらく音圧の大きさよりも高い周波数に偏った音の成分が悪いのだろう。

耳栓は高周波を中心にカットしてくれるので、装着するとサーバーの音はほとんど聞こえなくなる。今までのイライラがうそのように消えた。この耳栓は低中域もそれなりにカットするので電話のベルや人の呼びかけも聞こえにくくなる。電話の方は携帯に転送して携帯をバイブ鳴動にして解決した。人の呼びかけはまあ仕方ないだろう。気付かなかったら肩を叩いてくれれば良い。それにしても病気になる前に早めに気付いて良かった。以前工場で働いていて耳栓を持っていたことが今となって役に立つとは、人生何が幸いするか分からないものだ。