比例道
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1981年 ギレンの野望

セガサターンのギレンの野望は1998年だった。待望のゲームだったので、夢中になってプレイした。ジオンの立場でプレイできるのが秀逸だった。ジオンでプレイできるものとしてはファミコンのガチャポンウォーズの方が先だが、ドラマティックな展開が楽しめるゲームはギレンの野望が初めてだった。
実は同じコンセプトのゲームが1981年に存在していたのを福岡市東区にある(移転してしまうそうだが)学校に当時通った人は覚えているかもしれない。当時計算機センターのマシンはNECのACOSでTSSで運用していた。計算機実習でアカウントをもらった私は弾道計算のプログラムを作ったついでにザンジバルを駆る対連邦戦闘プログラムを作った。言語はFORTRANだった。ゲームではザンジバルを操って連邦のサラミス、マゼラン、ホワイトベースをやっつけるというものだ。主砲とミサイルおよびJミサイルで戦う。それぞれ射程距離や距離による命中率が異なる。ターゲットとの相対速度や距離によっても命中率が変わってくる。火器によって装弾数が違うので、無駄弾は撃てない。特にJミサイルは当たればサラミスくらいは撃沈できるが、2発しかないので貴重だ。希望者には配っていたのでプレイしたことを覚えている人がまだいるかもしれない。
自宅の方では1980年にアスキー誌に掲載されたフリートコマンダーを改造したジオン対連邦シミュレーションを完成させていた。オリジナルフリートコマンダーでは駆逐艦、巡洋艦、戦艦、潜水艦、空母、戦闘機、艦攻、艦爆等がユニットだったが、それを宇宙艦とMS/MAに変えたのだ。潜水艦が水中にある間は発見されにくくなる基本ルールを拡張して、ミノフスキー粒子をシミュレートした。ジオン艦艇はムサイ、パプア、ザンジバル、チベ、グワジンで、MAはビグロ、ビグザム、ブラウブロ、エルメス、ジオングだ。艦載機はガトル、ザク、リックドム、ゲルググだ。連邦はサラミス多数、マゼラン、ホワイトベース、ボール多数、ジム多数、ガンタンク、ガンキャノン、ガンダム、Gファイターを備えた。ガンダムは史実に基づき、卑怯なくらい強くした。MA/MS/艦艇とも1 対1では絶対にガンダムにはかなわない。
この設定でシミュレーションを重ねたが、数の上で劣勢なジオンが勝利する方法はすぐに分かった。誰でも思いつくことだ。一番楽なのは複数のユニットが損害を無視して突撃して、ホワイトベースを沈めてしまうことだ。その場合ガンダムは無視しても良い。ガンダムは散々暴れまわってジオン軍に甚大な被害を与えるだろうが、その内補給切れで無力化してしまう。ホワイトベースがないと補給できないからだ。
ガンダムを直接倒さなければ、ガンダムにやられていった英霊に申し訳が立たないというなら、真正面からぶつかることもできる。ビグザム、ブラウブロ、エルメス、ジオングとMSが協力して攻撃するのだ。遠距離ビームはビグザムを盾にしてはじく。エルメスは脆弱だが、遠距離から攻撃できるので、当たれば儲けものとして攻撃を続ける。その間にブラウブロとジオングとMS群で突撃をかけるのだ。おそらくMSは全滅、MA4機のうち2機は撃墜されるだろうが、何とかガンダムを倒せる。
ガンダムさえ倒せば残りの連邦軍は雑魚の集団だから、残ったMA隊で突撃すれば無力化は容易だ。ジオンが敗れたのは資源が少なかったこともあるが、昔の日本軍と同じで戦力の出し惜しみをしたのが最大の原因だということが良くわかるシミュレーションだった。
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