比例道
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diary/20060924

過去ログ・マニュアル読めと言うけれど

掲示板にて他者に対するgiveをせずにtakeだけを求める教えてクンを追い払うときの決まり文句が「過去ログよめ」「マニュアル読め」だ.たいていの場合はこの対処が適切であるのだが,そうやって切り捨てられない場合もある.マニュアルは紙面の都合上十分条件しか書かないので,マニュアルに完全に従おうとすると却って困る場合がある.例として私の昭和一ケタの父親の場合を紹介しよう.先日その父親にお古のルーターをプレゼントした.私にしては珍しくマニュアルと添付CD一式を保存していたので,それも合わせてプレゼントした.ルーターを設定しようとした父はマニュアルを読んで最初に書いてある「ファイアウォール機能のあるアンチウィルスソフトは止めてください」でつまってしまった.止め方が分からないので先に進めなくなったのだ.その日はそれで設定を放り出してしまったとのこと.父のマシンに入れてあるアンチウィルスソフトはAVG Freeだが,これにファイアウォール機能があるかどうかが父にはそもそも分からない.その後私にメールで聞いてアンチウィルスソフトを止めなくて良いことを知った父は次に進む.マニュアルの次には設定ソフトをPCにインストールしてそれでルーターのIPアドレスを設定しろとある.この設定ソフトが困りもので,添付CDに初めから入っていたソフトでは最新のファームウェアにアップデートしたルーターを認識できないのだ.これはあらかじめ私が知っていたので「設定ソフトの項は無視して,これこれこういう方法で次に進んで」と指示した.マニュアルに従っていたらここでもつまって先に進めなくなっていたはずだ.このようなやり取りをさらにもう1回繰り返してやっとルーターの設定が成功した.父のような本当の初心者の場合は,疑問を他人に聞くしかない場合がある.もちろん第三者に聞くよりは家族や知人,それよりはメーカーのサポートに聞いた方が筋が良いだろう.掲示板の過去ログも参考になるだろうが,過去ログが大量にたまっている場合は全部もれなく検索するのは難しい.しかもその過去ログに自分の疑問点にストレートに答えてくれる情報があるかどうかは分からないのだ.このような状況では教えてクンが発生しても仕方がない場合もあるだろう.教えてクンを追い払うときは,単にひどい言葉で切り捨てるのではなく,掲示板はgive and takeの無償助け合いの場であること,聞くのがやむなしの場合かどうかを切り分けるために状況を詳しく報告する必要があることなどを分かりやすく諭してあげるのが良いのだと思う.