比例道
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diary/20070110

ガン

ガンの手術が終わった家族の検査結果が出た.転移はしていないとのこと.大腸ガンが粘膜下層を超えて筋層にまで達していたので,転移を覚悟していた.良かった.同じくガンと診断された親戚の方は既に転移してしまっていた.本人は落ち込んでいる.これは本当に気の毒だ.今後は抗ガン剤が頼りだ.
自分の寿命をあとどれくらいと知ってしまうこと自体は,人によると思うがある程度年齢を重ねた人にとってはそれほどショックではない.100才までは生きられないことを考えると,誰でも残り寿命はおおよそ想像がつくからだ.何かやりたいことを残している若い人には寿命を宣言されることは辛いことだとは思うが,十分長く生きた人にはそうでもない.嫌なのは,自分の体が自分の意思とは無関係に,どんどん衰弱していくことだ.自分ではどうしようもできない無力感が辛い.決して好転しない一方通行であることが辛い.これらを一言でいうと,希望を奪われてしまうことが辛い.以前ユダヤ人収容所のときにも言及したが,希望は自由と同じくらい人間にとって重い意味を持つ.