比例道
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diary/20070817

バッテリー端子の接触不良でマシンが遅くなる

Ubuntuを入れたC400は快調だ.Orinoco用の無線LANのfirmだかdriverがWinXPのより優れているらしく,WinXP時代より遥かに粘り強く通信できるようになった.WinXP時代は同じ部屋にAPがないとまず通信できなかった.Ubuntuに変えてからは20m離れても通信が途切れない.電波強度は6%とか8%と表示されることもあるが,これでも途切れないのは大したものだ.ハードを改良したのと同じ効果があった.手持ちのマシンを全部Ubuntuに変えたくなった.
何もかも予想外に良いUbuntuなので,C400の持病である時々マシンがひどく遅くなって反応しなくなる問題も解決してくれるかと思ったらこれは解決しなかった.この現象はこのマシンを譲り受けたときからずっと発生しているもので(だから捨てられようとしたのかもしれない),使っていると頻繁にマシンが一時的にフリーズする.5分かそこら待っていると回復するが,フリーズの頻度は平均して1時間に3〜5回なので我慢の範囲を超えている.WinXPで使っていたときはWinXPシステムの誤動作だろうと思っていた.ところが全く同じ現象がUbuntuでも起こる.これはどうやらOSの問題ではなくハードウェアの問題のようだ.
もうひとつの問題はバッテリー駆動で使っていると,使用開始後10分〜30分くらいしたらいきなり電源断でマシンが落ちる.バッテリーが無くなったのではなく,容量は十分残っている.その証拠に再び電源スイッチをいれるとマシンは何事も無かったかのように立ち上がるのだ.でもまたすぐに落ちる.この問題もWinXPとUbuntuで共通して発生した.これもこのマシンを廃棄処分にするには十分な理由と言える.仕方ないので私はずっとACアダプターを刺して使っていた.
これら2つの問題は独立な問題と思っていたが,集中して考えてみたらひとつの仮説に行き着いた.「バッテリーと本体の電気接点接触不良が原因ではないか」だ.後者のいきなり断はこれで説明できる.バッテリー取り付け部を眺めてみると,本体とバッテリーが触れる部分が磨耗していて微小(1mm以下)なガタがある.接点にはばね機構はないので,このガタにより接点の電気接続が瞬断している可能性がある.この現象は前者の問題「ときどき遅くなる」も説明できる.バッテリーが外れたり再度接続したりすると,ACPIから割り込みが上がってシステムの電源回りの処理を切り替える.例えばバッテリーが付いているとデスクトップにバッテリーアイコンが出て残量や充電完了までの時間を表示してくれる.またシステム情報でバッテリーのメーカーやシリアル番号や設計容量や現在の容量などを見ることができる.バッテリーが外れるとこのアイコンは消える.もし,バッテリーの接続と切断が交互に短時間で起こったらどうなるだろうか,割り込みが連続して上がり割り込み処理でプロセッサは大忙しになるはずだ.このためにマシンが遅くなって一時的にフリーズしたように見えたのではないか.
この仮説を確かめるためにバッテリーを外してACアダプターだけで運用してみた.仮説が間違っていればこの状態でもマシンが遅くなったり,落ちたりするはずだ.ところが,10時間以上使っても何も問題はおきなかった.やはり仮説は正しかったのだ.バッテリーの接触不良が全ての原因だった.これを解決するにはバッテリーと本体のガタをなくさないといけない.磨耗している部分にエポキシ樹脂でも盛ってみようか.それともバッテリーを外すことはめったにないのだから,3Mの綺麗な粘着テープで固定してしまおうか.後者の方が楽で良いので後者を試してみることにする.