diary/20071017

AGLOCOはねずみ講を止めれば良いのにね

昨年からAGLOCOというねずみ講もどきのネットビジネスが話題になっている．昔AllAdvantageという同じようなことをして失敗した連中が始めたビジネスだ．PCの画面のどこかに広告を表示して広告主からお金をもらうビジネスモデル自体は悪くない．バナー広告だって，google adsenseだって，amazonアフィリエイトだって同じだ．問題は2点．ねずみ講もどきの構造になっていて子をたくさん勧誘した親ほど儲かるようになっていることが1点，クリック課金でも購入成立課金でもなくただ広告を表示させていれば収入が発生するというのがもう1点．この2つの問題のためにAGLOCOは再びAllAdvantageと同じように失敗するだろう．前者の問題はこのシステムのイメージを悪くしているだけであるので，ビジネス的には問題ないように思えるがそうでもない．イメージが悪いとまともな人は参入しないのだ．google adsenseやamazonアフィリエイトをしていると人に話しても恥ずかしくはない．しかしねずみ講もどきのAGLOCOをやってますというのはまっとうな神経の持ち主なら恥ずかしくて言えないはずだ．後者の問題は既に数字で失敗することが分かっている．インターネット広告は単価は安いのだが，コスト対効果で見るとバナー広告は効率が悪い．クリック課金のgoolge adsenseでまあまあ，購入課金のamazon アフィリエイトでやっと広告主にとって意味のある効果が得られる．ちょっと前はこれらの統計がなかったから，どの企業もむやみやたらにバナー広告を出していたが，最近は単なるバナー広告は流行っていない．その結果，バナー広告のコスト（広告主が払ってくれるお金）は下がってきている．
AGLOCOに出資したベンチャーキャピタルは損失を出して後悔するだろう．ただし，AGLOCOはAllAdvantageと違ってメンバーコミュニティで何かやらかすというプランが入っている．これがSNS的な効果を上げると上手くいく可能性が残っている．ただし，その可能性を生かすにはねずみ講式の会員集めを止めないとダメだ．メンバーのつながりがピラミッド構造のねずみ講式SNSがあったとして誰が入会するというのだろうか．この辺りの人間の気持ちの機微が分からないような未熟者がやれネットビジネスだやれITだと騒いでいるのは見ていて痛々しい．それがアメリカ人だと「やっぱアメリカ人て頭悪いよねー」と思ってしまう．