比例道
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diary/20080123

なぜ重くてかさばる905iが売れるのか

私は,使わなくなったのも含めて携帯電話を仕事がら何十台も保有している.仕事のためなので,携帯の維持費用はもちろん会社持ちだ.905iも持っているのだが,これが売り切れ店が出るくらいに売れているのが理解できない.重くてかさばり,しかも機能が多すぎて使いにくい.今までの携帯電話のマニュアルは買ったその日に読まずにゴミ箱行きだったのだが,905iで初めてマニュアルを読んだ.905iの使いもしない機能の搭載を喜んで携帯性が犠牲になっているのも厭わないとはどういう人種だと思ったら,学生に売れているのだそうだ.なるほど,所謂子供の浅知恵という訳だ.いい大人がこんな機種を持っているとみっともないので,体裁を気にする人,カッコつけ(良い意味で)の人は905iは避けた方が無難だろう.
今までも同じような経験はいくらもあった.品物が良い訳ではないのに,何かがひどく売れる現象だ.オフローダーだったり,日本版ミニバンだったり,みっともないフロントグリルのワンボックスだったり,燃費グッズだったりだ.子供並みの知性しか持ち合わせない大人が,メーカーの宣伝に踊らされているという理屈でこれらの現象も説明できる.
マーケティングに携わる人は,消費者の愚かさをパラメータに入れて商品企画しないと失敗する.良いものが売れるとは限らないのだ.頭の悪い消費者が良いと思うものが売れるという法則を忘れてはいけない.既にTV局の番組製作スタッフはこの法則をずっと前から理解していて,「こんな低俗番組を作るためにTV局に入ったのではない」という気持ちをひたすら堪えて,低俗番組を量産している.この方が視聴率がとれるのだから仕方がない.