インフレによる生活困窮を他人のせいにし過ぎだなあ
日本人に限ったことではないが、何か困ったことがあると他人のせいにする人が多い。今の暮らしが厳しいのはインフレのせいで、インフレは円安のせいとかプーチンのせいとかで片付けている。確かに円安とプーチンはインフレを助長しているが、原因はそれだけではない。そもそもインフレは悪いことではなく、アベノミクスのときは「インフレ率を2%に増やす」が目標だったはずだ。目標だったインフレ達成に文句を言うのは収入が少ないからだろう。じゃあ収入が少ない理由は何だ?と考えるのが道理だ。
- 政治が悪いから?でも政治家を選んだのは有権者だから悪いのは有権者じゃないの。
- 給与が低いのが悪い?給与が低いのは労働者のせいじゃないの?
- 生産性が低いのが悪い?生産性が低いのは国から補助金を巻き上げてゾンビ状態を続けている中小企業の経営者とそれを認めている政治家のせいじゃないの?
- お金を使わずためこんでいる人がいるのが悪い?それはその通り
などと突き詰めて考えると、だいたい有権者か経営者か労働者が悪いに行きつく。だから自分の責任だ(選挙権のない子供は除く)。それなら自分で改善するのが筋だろう。有権者全体の知性を上げてまともな選挙になるようにするなんてのは個人のがんばりでは難しいので、それをやれとは言わない。それに比べたら自分のスキルを上げて給与の良い会社で働く方がよほど楽な解決方法だ。人の下で働くことが嫌なら自分で起業すればいい。なぜしない?
個々人が努力と工夫をするようになると政治も良くなる。工夫することには頭を使うから、自然に頭がよくなる。頭がよくなればバカな政治家に投票することもなくなる。民主主義なのだから主権を持つひとりひとりが賢い選択をするようになれば、国全体がよくなる。
努力しないで楽して暮らしたいのなら、ロシアや中国や北朝鮮のような独裁国家へ行けばよい。運よく名君がトップに立ったら、努力することなしに幸せに暮らせる。独裁国家で名君がトップに立つ確率は非常に小さいことが歴史から分かるが、確率はゼロではない。
このように全ては自己責任と主張すると、障碍者や弱い立場の人を差別するのかという文句が出ることがある。いや、差別はしない。私は障碍者や弱い立場の人を差別することなく、本人が最善の努力をしているかどうかを見る。努力していれば助力するし、サボっていれば放っておく。健常者と同じ扱いだ。障碍者や弱い立場だからって特別扱いはしない。それが差別しないということだ。こういうことをきっぱり言えるのは自分が障碍者になったからだ。本当は障碍者でない人もこんなことを胸を張って言える方がよいのだが、自分がそうであったようにそれはなかなかむずかしいのは理解できる。高齢者の悪口を言うには自分が高齢者の方が言いやすい。ノーベル賞の悪口を言うには自分がノーベル賞を受賞している方が言いやすい。
すべては自己責任と言うものの、生まれた国が悪かった(日本のことじゃない)とか、親ガチャに外れた(これは世界共通)とかは、自己責任と言うには厳しすぎる。自己責任の対象は大人だけだ。子供には自己責任と言えない。子供のスタート地点を平等にするために、世界中の子供にきちんとした教育を受ける機会を提供するのは、すべては自己責任と主張する大人の責任だろう。
--以下余談--
PoWのビットコインでは51%攻撃という不正がある。現実には51%以上の採掘ができるリソースを用意することは経済的に割に合わないので不正は行われない。ところがひとり一票の民主主義ではこの51%攻撃が可能になる。有権者の51%が結託して投票をすると、結託した連中に有利な候補者が当選する。残りの49%の有権者は不利な結果に甘んじなければならない。今の日本では老人ともうじき老人になる人による51%攻撃が行われている。ハワイ王国が米国に奪われたのも、クリミア半島がロシアに奪われたのも同じ手口だ。
悪党にも同じ一票を与えてしまうと民主主義はおかしくなるのだ。そろそろひとり一票でない投票方式を検討すべきだ。いくつか方法があるが、その方法を実現するには国民の知性を上げなくてはならない。その選挙方法が合理的だと理解できる能力が必要だからだ。まずは国民の知性を上げるために教育に力をいれることが重要だ。