積分型のニューラルネットワークに見切りをつけて,スパイキングニューラルネットワークの方を考えているが,先行文献を読んでいて「!?」と思った.直感的に動くと思われる学習則(しかもHebb則にのっとっている)を提案し,その学習が収束することを数学的に証明しているのだ.よくある論文のパターンだが,何かひっかかった.

学習が収束することを数学的に証明できるってことは,みんな利口になるってことじゃないか.個体によって利口さが違うことを説明できなくなるんじゃないか.なんだかおかしい.実際の生き物の学習は,数学的に証明できてはいけないのじゃないかと思えた.

私が見捨てたディープラーニングも,実は数学的証明を捨てて実利に走って成功している.数学的証明を捨てた割り切りの点ではディープラーニングを褒めたい.