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プラスねじ(外国文献ではフィリップスねじ)の方が高級な感じがするが、本当にプラスねじが良いのか疑問に思う。私の学校の機械工学科ではこのふたつのねじの比較についての講義や議論はなかった。
おそらくこれが+ねじの最大の利点だろう。モーター駆動のねじ回しを使う場合はこの性質が必須となる。
高精度のねじと高精度の工具を使うと、マグネット式でもないのにねじが工具にくっついて作業しやすい。しかし、こんな状況は希だ。
上面を平らにするのは−ねじでもできない訳ではないが、やりにくい
こう言われているが、これは誤解ではないかと最近思うようになった。確かに+の方が工具とねじ頭の接触面積が大きそうなのでなめにくいように思える。しかし、接触面積が足りずにねじ頭が負けてしまうようななめ方は珍しい。実際は工具がずれて半引っかかり状態のときに回した結果なめてしまう事故の方が多い。+ねじは溝がテーパーになっている関係でそのテーパーに沿って工具の先が動き易くねじの頭からはずれやすい。手回しの場合は+ねじの方がねじをなめやすいと思う。
中国製の+ねじの頭の中心と軸の中心が合ってなくて、回すのに苦労したことがある。−ねじならば工具の方をずらすことで対処できたと思う(中国製のねじなんか使うな!の声が聞こえてきそうだが)。また、前述のようねじ頭をなめる事故は+の方が多い。
モーター駆動の自動ねじ回しならば+ねじでないと困るのだろうが、手回しの場合はもっと−ねじを使ってよいと思う。−ねじならばねじの工作精度が悪くても工具の当て加減で調整できるし、ねじ頭をなめる事故も少ない。